ビールのプチ知識
ビールの歴史は古く、メソポタミア文明(紀元前3500年~紀元前3000年)の頃に大麦を使い作られていたとされる資料があります
ドイツ
ドイツは世界一のビール個人年間消費量を誇っているビール大国で、ドイツビールのほとんどはピルスナータイプです
およそ1200社のビール会社があり地ビールのバリエーションも非常に豊富、種類も約6000種以上銘柄があると言われています
また、ドイツはビール製造技術の向上にも大変厳しく設定されていて、高度なビール醸造技術家を養成する制度となっています。この制度による専門課程を修了した者を『ブラウマイスター』と呼びます
古代ゲルマン人が定住生活に入った紀元前1800年頃には、すでにビールが作られていたことが記録されています。ゲルマン人やケルト人のビールは、麦類を麦芽に加工するという、現代にも通じる作り方をしていたようです。紀元前800年ごろの古代の「ビールジョッキ」が、ドイツのクルムバッハで発見されています
イギリス
イギリスといえばエールというくらい、イギリスではエールビールが親しまれています
紀元前の頃より、穀物酒の呼称である「エール」が一般庶民の間で飲まれてきましたが、大きく発展したのは9世紀頃からです
イギリスでは、永年エールにグルート(様々なハーブを配合しブレンドしたもの)を使っていましたが、15世紀になりホップを入れたビールが認められました。それを境に更に大きな発展を遂げ、現在はビールの先進国となっています
イギリス国内ではビールメーカーがパブを直営していますので、パブで本場のビールを味わうのがメジャーな飲み方となっています
ベルギー
ベルギーはドイツに並んでビール醸造が盛んな国です
フルーツやスパイスなどの副原料を用い、フルーティーな味わいが楽しめるビールが特徴的♪果実を使用したビール、樽で寝かして醸造させるビールなどワインやシャンパンにも似たビールがあります
古い伝統の味を今でも受け継いでいるのがトラピスト修道院で作られる「トラピストビール」で、瓶の中でも発酵を続けます
ベルギービールは通常のビールと違って、ワインの様に常温で飲む事が多いのも特徴ですね
チェコ
世界のピルスナービール発祥の地
ボヘミア地方ピルゼンで造られているピルスナービールは、ホップを多く使った苦味が強いのが特徴。日本でも非常に親しまれているラガービールです
アメリカ
アメリカのビールは日本のビールに近く、爽やかな飲み口と後味の良さが日本人にも人気です
アメリカを代表するビールである「バドワイザー」は1876年に生産が始められ、世界一の販売量を誇っている
メキシコ
メキシコの代表的なお酒「テキーラ」と同じように、ライムと塩でのむ「コロナ」が代表的です
ラテンアメリカ
ラテンアメリカ一帯では「チチャ」と呼ばれるトウモロコシ造られたビールが、紀元前2000年頃から飲まれていました。チチャはインカ帝国でも神に捧げる聖なるビールだったそうです
インド
元々イギリス領だったインドは、イギリスの醸造技術の影響を強く受けていますが、実際醸造されているビールはイギリスのものとは違って、ラガーが主流となっています
インド料理の辛さにも負けない、しっかりとしたコクを持ったビールが多いのが特徴です
ベトナム
フランスの醸造技術を導入したビールが多く、エスニック料理に合うようなスッキリ喉越しがいいビールが特徴的
フィリピン
爽やかで口当たりがいいビールが多い
タイ
シェアの大半を占めるタイのビールの代名詞が、「シンハー」です飲みやすくてタイ料理にも良く合うラガービール
シンガポール
様々なアジア料理が介する多民族のグルメ国であるシンガポールは、アジア料理に合わせたビールが多く日本人にも飲みやすいビールが多いのが特徴的です
シンガポールを中心に東南アジアで飲まれている「タイガービール」も人気です
韓国
スッキリとした味わいやコクが特徴的なビールで、スパイシーな韓国料理に良く合ったビールが多い
中国
青島(チンタオ)に1903年にドイツ人がビール工場を設置したのが、中国のビールの歴史の始まりです
中華料理によく合うビールが主流
台湾
大正9年に日本の「高砂麦酒」を設立したのが台湾ビールの歴史の始まりです
豊かな大自然で育まれたホップや、清らかな水を使用して醸造されたビールは、世界コンクールでも金賞を受賞するほど品質が高いビールとなっています
オーストラリア
温暖な気候や風土が幸いしているせいか、ホップの栽培が盛んとなっています。その為国産のホップを使用した高品質のビールが多く醸造されています
オーストラリア国内では、イギリスにあるビールに似たラガーやビタービールが人気となっています
ケニア・アフリカ
国内トップのシェアを誇っているビールは「タスカー(象の牙)」というラガービール★ケニア国内だけでなく、世界中のビールファンに人気です
美しい黄金色に輝く色合い、しっかりとした麦芽の風味とキレのある炭酸が日本人の味覚とも相性抜群!そのドライテイストが、アフリカの大地と自然を感じさせます
その他、アフリカでは部族ごとに異なるスタイルのビールがあり、その数は100種類以上に及びます
ピルスナー
チェコのピルゼン地方を起源とする淡色のラガービール。ホップの苦味が印象的で、スッキリした味わいを特徴とする。日本の大手メーカーが製造するビールの大半がこのピルスナースタイルのビールです
エール
上面発酵で醸造されるビールで、イギリスやベルギーで主流。下面発酵のビールよりもアルコール度数が高いことが特徴です
イングリッシュ・ベールエール
イギリス南部のバートン・オン・トレントが発祥。淡色で、ホップの苦味が強く、フルーツのような甘みと香りが特徴イギリスでエールビールといえばこのビールを指すくらいのイギリスを代表するスタイルです
イングリッシュ・ブラウンエール
イングランド北部のニューキャッスルが発祥。アルコール度数が低く、苦味が弱く、飲みやすいビールとしてイギリスではポピュラーです
スタウト
アイルランドを起源とし、ギネスビールの手本になったビールスタウトは英語で「強い」を意味し、アルコールが度数8%前後と高いのが特徴。黒ビールよりもさらに色が黒く、鋭い苦味を有する
ギネス
1756年にアイルランドで創業されたビール醸造会社。ギネスビールはエールビールのなかでもスタウトの代名詞とされ、ビターな味わいで親しまれる黒ビールです
ホワイトビール
大麦のほかに小麦麦芽を使用したビール。淡色(黄色がかった乳白色)で、苦味は弱く、フルーティーな香りが特徴
ラガー
下面発酵で醸造されるビール。麦芽を原料とし、10℃以下の低温で長時間熟成させながら発酵を行う。発酵を終えた酵母は下層に沈む特徴があるため、下面発酵と呼ばれている
上面発酵
エールビールの醸造に用いられている常温・短期間で発酵させる醸造方法。発酵を終えると酵母が上面に浮かんでくる特徴があるため、上面発酵と呼ばれている。イギリスでは古くからこの方法でビールを製造していた
下面発酵
上面発酵酵母よりも発酵の速度は遅いが、すっきりとした味わいを生む
黒ビール
濃色の麦芽を原料の一部に用いた色の濃いビール★ホップ使用量が少なく、味はやわらかく苦味が少ない
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