復興加速の期待と批判が渦巻く仙台カジノ構想。個人的には賛成だが

 「仙台でカジノ」案に復興加速の期待、批判も根強くとの記事を興味深く読みました。
 カジノ計画については以前から東京や大阪で浮かんでは消える幻の計画ですが、宮城県というか、まず日本国内に一つあってもいいんじゃないですかね
 その国内初にして唯一(かどうかは不明ですが)のカジノが宮城県に作る仙台カジノ構想は大歓迎すべきでしょう!国内初ということで否が応でも注目を浴び、期待も不安も大きいはず
カジノ2
候補地は仙台空港周辺
 候補地としては仙台空港周辺の案が有力のようです。2011年7月当時、仙台空港のある宮城県名取市では1万2000人規模の署名も集まるなど、地元は歓迎ムードだったらしい。
 仙台空港は飛行機はもちろん、電車(仙台空港アクセス線)で仙台駅まで乗り換え無しの30分という利便性は確かに他にはない大きな魅力新幹線で仙台駅まできて電車で行くルートも問題ありません。その仙台空港周辺にカジノを中心にホテルやショッピングセンター、エンターテインメント施設など総合的な滞在型観光リゾート施設が建設されるとすれば、地元経済にとってはとても大きなメリットではないでしょうか
 もし仙台カジノ構想が実現すれば、仙台空港は国内線も国際線も大幅に増便され、日本のハブ空港の座も夢じゃない?それはまあ言いすぎだとしても、人とお金の行き来が増えるのは新しいビジネスチャンスも生まれ、経済にとって良いことなのは間違いないと思います。
 個人的には仙台港周辺もどうかと思ったのですが、車以外でのアクセスが不便なので、やはり仙台空港を核とした地域が一番良さそうです。
カジノ1
 「仙台カジノ構想」批判に対する回答にもある通り、実際のカジノリゾート開業以前から大型の土木工事をはじめとする経済波及効果が見込まれます。
工事
 この「仙台カジノ構想」には、実はモデルケースがある。2005年にハリケーン「カトリーナ」で大打撃を受けたアメリカ・ニューオーリンズが成功例としてあるだけに、東日本大震災からの復興を目指す被災地ではその現実味も一段と高まっているという。
「アメリカでは、カジノが合法化されている州が多い中、原則禁止で、例外的にミシシッピー川の船上カジノだけを認めていたが、カトリーナからの復興財源の確保からカジノ解禁に踏み切った。当時の年間売り上げは500億円を超え、その後はカジノ・リゾートに変貌し、地元経済の活性化につながった」
カジノのメリット・デメリット
 もちろんカジノにはメリットだけでなくデメリットも存在する。
■メリット
・カジノからの税収と周辺産業による税収増
・海外観光客誘致による外貨収益
・海外カジノに行っている日本人向け集客
・カジノ及び周辺産業による新たな雇用の場の創出
・周辺地域(仙台や松島・塩釜・石巻など)への観光による経済効果
・違法賭博・非合法カジノの減少
■デメリット
・ギャンブル依存症の増加
・青少年への悪影響
・犯罪の増加と治安の悪化
・マネーロンダリング
・天下り機関の増加
私論
 村井嘉浩宮城県知事は記者会見で「(仙台空港周辺では)カジノはやらないということをはっきり明言しておきたい」と言っていましたが、カジノ反対の理由と真意は不明です。
 変化を恐れていては前に進めません。黙って待って昔のままでいい今のままでいいという考えでは、ただそのまま朽ちていくだけです。カジノリゾートは必ず成功するとは限りませんが、どうせこのまま何もせずに呆けて朽ちるなら勝負に出た方がいいと思うのですが。何もせずに朽ちるのを待つより、リスクを背負って勝負に出てほしい。
 まあ知事という立場からカジノにあまり積極的に発言できないのはわかりますが、ちょっと優等生過ぎますね。政治家としてはこれでいいのでしょうけど。
 上のデメリット部分のギャンブル依存症の増加と青少年への悪影響はほぼ問題ないでしょう。
 だって今でもパチンコというギャンブル(警察は認めませんが)が街のいたる所に存在しているし、競馬競艇競輪オートや宝くじ・ロト6・totoなどの公営ギャンブルはテレビCMも盛んですから。今さらデメリットに数える問題ではないと思います
 何より先ず、カジノへの入場を規制することが一番重要な部分ではないでしょうか。
 シンガポールのカジノのように、外国人観光客を一番のお客さんと考え入場無料(要パスポート)にし、外国人観光客以外の日本人や就労外国人は1万円くらいの入場料を徴収するのが良いでしょう
 パチンコ店や競馬場などは身分確認などしないので平気で18歳未満が入場して遊んでますが、カジノは身分証による本人確認・18歳未満の入場不可を徹底して欲しいですね。
「そもそも仙台はギャンブルに対して厳しい土地柄です。競馬の場外馬券売り場の建設に反対し続け、電話やネット投票が主流となったことで立ち消えたぐらいです。」
 と言うのは地元の記者。
 それでもカジノ構想についてはシンポジウムも何度も開催されるなど、地元の期待と理解もあるようだ。